運命

人間は誰しも運命を持っているわけですが、
それを「変えられる」と訴えた映画が「T2」でした。
でも「T3」の結末ではけっきょく変えられなかったことがわかり、
私としては非常にショックで救いのない結末でした。
そして運命と言えば「砂の器」。
ハンセン氏病の父を持ち、その病故に日本を放浪し、
父を療養所に入れてくれ(彼にとっては引き離されたと言うことか?)、
彼の面倒を見て愛してくれていた巡査を殺さねばならなかった運命。
あの曲を思い出すたびに思わず(T-T) ウルウルするσ(・_・)。
中居君主演のドラマもなかなかの評判でしたけど、
やはり私にはあの設定あってこその「砂の器」であり「運命」。
病にかかることは誰にとっても不可抗力であり、好きでなったものではない。
(一部の性病などは別の場合もありますが)
その病がハンセン氏病であったが故に差別され放浪する。
その運命から逃れるために大阪大空襲で死んだ友人の戸籍を自分のものにする。
自らの運命を自らの才能で切り開いたはずが過去が忍び寄ってきて、
けっきょく彼は自ら切り開いた運命を維持するために殺人を犯す。
しかしそれすらも彼の運命。
これは推理小説などではなく、偉大なる社会派小説です。
差別という世の中の理不尽が招く悲劇を壮大に描いた傑作です。
そしてあの映画もまさしく比類なき傑作。
抵抗しても抵抗しても逃れられない運命。
病を自覚した私としては身につまされます。
人間の運命は変えられないものかもしれない。
行き着く先は一緒なのかもしれない。
でもその過程はもしかしたら微妙に変えられる。
その微妙さに翻弄されるのも運命かもしれないけれど、
行き着く先を知っている人は殆どいないでしょう。
知っていたらきっと人は努力もしないし、生きていく気力もなくしてしまうかもしれないし。
もがいて七転八倒してこその人生。
運命は皮肉なものだけれどね。
・・・なんかなに書いているのか不明・・・。